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国際女性デーのお祝いを日本から
母親から清掃員、旅行業界のビジネス開発マネージャー、地域リーダー、そして現在はFCMトラベル ジャパンのゼネラルマネージャーまで、鄭 麻美は自らの仕事を極める一方でそれを取り巻くチームを誇りにしています。成功者でありながら、彼女は決して自身を過大評価せずに、人々が楽しみながら一生懸命に働けるような職場環境を作ることが大切だと信じています。
このストーリーをぜひお読みください。
「あなたの経歴とFCMに入社した経緯について教えてください」
私は専業主婦として子育てをしていて、30代で仕事をするようになりました。
投資物件を民泊として貸し出すようになり、小さな子供たちを連れてゲストに挨拶をしたり、マンションの清掃をしたりしていました。その後日本、韓国へと渡り、始めて会社に就職し、旅行業で働くようになりました。初めのころは会社の人たちとぶつかることも多く、点々と会社を変えていました。正直すごく辛い経験でしたが社会人として、人として、成長するためには必要な時期でした。
基本的なことですが、自分の責任範囲を超えたところで働く人たちのことをもっと気づかい、クロスファンクションにサポートすることで全体的に仕事がしやすくなりました。私がFCMに入ったのもきらびやかなキャリア歴のためではなく、人とビジネスに対して心を向かせることができる人に成長したからと思っています。
「日本の社会は保守的であり、変化が遅い国として認識されています。リーダーシップにおける男女平等を確保するために、これをどのように克服すればよいと思いますか?」
私は女性のキャリアだけではなく人生そのものを祝福したいと思っています。日本では母親が子育ての責任の大半を持つことがよくあります。また、シングルファーザーよりシングルマザーが多くもあります。
FCMトラベル ジャパンのようにフレックスタイムやリモートワークもできるような柔軟性のある会社が増えることで仕事以外での責任を多く掲げる女性も後ろめたさを感じることなくキャリアを伸ばしていけるようになると思います。
幸いなことに日本でも旅行業にはたくさんの女性リーダーがいます。仕事環境に対する期待が変わっていくにつれ、より良い人材を集めるには腰の重い会社でさえ変わっていかなければならなくなると思います。
「女性の管理職として成長してきた中で困難を乗り越えたことはありますか?」
私が乗り越えなければいけなかったことは社会的なことよりも個人的なことが多かったです。誰もがインポスター症候群には悩まされ、自分を過小評価するものです。多くの調べでは特に女性こそ、そうする傾向があるそうです。そのことを知っているからこそ私が自身に「私には無理」と言ってしまう度、その考え自体と戦いました。
正直、どんな仕事も私が一人で成し遂げるわけではなく、素晴らしい周りの賢い人たちと助け合いながら目標へ向かうのだから、そんな仕事にリーダーとして携われるのは喜ばしいことだと気づかされます。
「今年の国際女性デーの焦点は『#EmbraceEquity(公平性の確保)』ですが、職場ではどのように男女間の平等性を担保しているのでしょうか?」
私は性別よりもダイバーシティに焦点を置きたいと思っています。個々の人に焦点を置き多様な才能が集まっていることに感謝したいです。そしてFCMトラベル ジャパンはこんなにも多彩な人たちの集まりだと誇りをもって言いたいです。
「次世代を担うプロフェッショナル達へ向けたアドバイスをお願いします。」
あなたは仕事の成果で評価されるべきではありません。仕事はあなたがすることで、あなた自身ではないからです。
考えすぎないでください。仕事をしっかりしつつも、私たちは「楽しく」あるべきです。
仕事の楽しさは人によって違うかもしれません。私にとっては信頼できる人たち(ユーモアもあると尚良し)とお互いに励ましあえる環境、そして成長できるようなチャレンジがある場所です。時にはそんな職場につくこともあれば、そんな環境を作っていくように貢献することもあります。