炭素排出からの脱却

Glenn Thorsen, FCM Consulting Global Sustainability Lead

Glenn Thorsen, Global Sustainability Lead, FCM Consulting

出張を含むサステナブルな旅行が今話題になっています。 かつてないほど暑いと主張する人も年々増え、全世界の気温傾向が同じことは、ただの偶然ではないでしょう。

「サステナブル・トラベル3.0」と呼ばれるように、サステナビリティは新たな時代へと移行しつつあります。現代は、二酸化炭素排出量やレポートにとどまらず、さまざまな話題が飛び交うことになるはずです。多くの人は、 組織がより総合的な持続可能的出張を目指していることに対して異論はないと思います。

私たちは業界や産業全体として、出張管理が炭素排出からの脱却することについて考える時なのです。

サステナブル出張の年表

Sustainability metrics stats: Phase 1 Carbon measurements, Phase 2 Emission reporting, Phase 3 non-carbon travel elements

フェーズ1 – 2017/2018年

  • 炭素測定による純粋な確認作業
  • 詳しさ、正確さ、真の価値についての優先順位が低い

フェーズ2 – 2017年~今まで

  • 新型コロナウイルスによる、排出量報告や持続可能性の戦略管理に対する進歩
  • 炭素排出量に関する質問の増加
  • DEFRA/Ademe/VDRへの準拠、航空機の型式や影響の考慮
  • データが正確で詳細であり、正当性の実証

フェーズ3 – 2023年、そしてこれから…

  • 出張当時者の行動変容への注目
  • サステナブルな行動を奨励/追跡して、報酬を与える
  • 炭素排出を減少する旅行要素の詳細を明示化、アクセスしやすくする必要性
新しい指標が重要な理由

上記の流れを見ると、出張のサステナビリティに関する非炭素化データの重要性が明らかになります。

歴史的に、旅行や出張は持続可能性を取引の主要素として商品化されてきませんでした。一般的に価格や時期が原動力となる場合、炭素やその他の持続可能性の原動力に基づいて出張を差別化すること難しいです。つまり、排出炭素や持続可能性の指標は、テクノロジー分野に組み込まれるポイントになりにくいのです。

良いお知らせは、この状況が変わり始めていることです。
出張者とそれを管理する人々は、予約時にどうすればより良く、より持続可能な選択ができるかについて、多くの洞察を求めています。これは何を意味するのでしょうか?
それは、二酸化炭素排出量の数値だけでなく、より多くのデータを見る必要があるということです。
炭素以外の検討要素の価値が高まるのは当然のことなのです。

私たちは重要な岐路に立っています

出張に携わる人々は、サステナビリティに割り当てる重要性や旅行者の行動を変えるモチベーションと能力を結びつける賢い方法を見つける必要があります。しかし、これは決して容易なことではありません。

炭素排出からの脱却を始めるためには予約ツールや出張方針において、こうした非炭素化サステナビリティの情報や考え方をより掘り下げる必要があります。

航空会社やホテル、鉄道企業やレンタカー会社がすでに行ってきていることは数多くあり、これは非炭素化への持続可能性指標の分野全体を牽引することができるのです。

この様な状況は、出張者のモチベーションを高め、関与させ、出張を成功に導く要因であり、これから数年間の出張における炭素の低排出化と持続可能な意思決定への道のりを支えてくれます。

炭素以外の指標とは何なのでしょうか?
出張エコシステム全体にわたって、まだまだ探求すべき分野があることを物語っています。

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テクノロジーやソリューションは日々進化します。これからの出張はデジタル化や可視化を強化し、分析を通して新しいステップへ進むための方法が必要です。今までの慣習や方法から解き放たれ、新たな出張ソリューションについて考えてみませんか。